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読書のメリット10選。研究でわかったことと、無理なく続けるコツ

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「本を読むといい」とは、よく聞きます。けれど、具体的に何がいいのでしょう。文化庁の令和5年度調査(2024年実施)では、1か月に本を「読まない」と答えた人は62.6%でした。ここでいう本には電子書籍を含み、雑誌と漫画を除きます。読書は、知識を増やすだけでなく、好きな世界に向き合う時間にもなります。研究でわかってきたことと、日々の楽しみとしての良さを分けながら、10の面から見ていきましょう。

この記事のポイント

  • 言葉や知識、知らない人生に出会えるのが読書の楽しみ。
  • 健康や寿命に関する研究の「関連」は、読書による効果の保証ではない。
  • 長い時間や読了を目標にせず、興味のある一冊から始められる。
本文の文字
本棚の前でタブレットを見ながら話す剣八と案内役
剣八

本を読むと良いとは聞くが、この歳から始めて意味があるのかのう。

案内役

もちろん、今から楽しめますよ。研究でわかってきたことも、言える範囲を確かめて紹介します。

剣八

ほう。だが、細かい字を追うと、目が疲れてのう。

案内役

文字を大きくできる電子書籍もあります。読み方は、自分に合うものを選べば大丈夫です。

剣八

なるほど。では、何が良いのか、ひとつずつ聞かせてもらおうか。

案内役

はい。無理なく楽しめる入口を探しましょう。

目次を開く
  1. 言葉と知識が、自然に増える
  2. 景色や人物を想像する時間が持てる
  3. 人の気持ちを想像しやすくなる
  4. 一つのことに集中する時間が持てる
  5. 気持ちを切り替えられる
  6. 頭を使い続ける習慣になる
  7. 本を読む人は、長生きの傾向がある
  8. 寝る前の過ごし方を見直せる
  9. 一冊ごとに、別の人生を体験できる
  10. 自分のペースで、何歳からでも始められる

1. 言葉と知識が、自然に増える

本には、ふだんの会話では出会わない言葉や、知らなかった世界のことがたくさん詰まっています。

文章の流れの中で出会うと、その言葉がどんな場面で使われるかも一緒に確かめられます。意味が気になったものだけ辞書で調べれば、物語を楽しみながら言葉に触れられます。

新しい言葉を知ると、自分の気持ちを言い表す選択肢も増えます。「なんとなくモヤモヤする」が、「期待していたぶん、少しがっかりした」と言えるようになる。それだけで、気持ちの整理がしやすくなります。

2. 景色や人物を想像する時間が持てる

本では、文章を手掛かりに景色や人の表情を自分で思い描きます。同じ一文を読んでも、浮かぶ景色は人によって違います。

知らない場所や人物を想像しながら読む時間を持てることは、物語の楽しさの一つです。読めば必ず想像力が高まると決めつけず、自分がどんな風景を思い浮かべたかを楽しんでみてください。

3. 人の気持ちを想像しやすくなる

小説を読むと、他人の立場に立って考える力が少し高まる、という研究があります。

14件の実験をまとめて分析した研究(Dodell-Feder & Tamir, 2018)では、小説を読んだ人は、ノンフィクションを読んだ人や何も読まなかった人に比べて、人の気持ちや考えを推し量るテストの成績がわずかに良くなっていました。

効果は「小さい」と報告されています。それでも、登場人物の気持ちを追いかける時間が、身近な人の気持ちを想像するきっかけになるのかもしれません。

ただし、テストでの小さな差が、日常の人間関係をそのまま良くするかは別の問題です。この研究でも、実生活への広がりは今後の検討課題とされています。

4. 一つのことに集中する時間が持てる

スマホを見ていると、通知や次々に流れてくる情報で、気づけば注意があちこちに散らばっています。

本を読んでいる間は、目の前の一冊だけに向き合う時間です。ページをめくるたびに話が進み、気づけば30分たっていた。そんな時間は、ばらばらになりがちな注意を、一つにまとめる時間でもあります。

5. 気持ちを切り替えられる

仕事や家のことで頭がいっぱいの時、物語の世界に入ると、少しの間だけ目の前の悩みから離れられます。

悩みが消えるわけではありません。けれど、いったん離れてから戻ってくると、同じ問題を少し落ち着いて見られることがあります。本は、気持ちを切り替えるための、手軽な「小さな旅」です。

6. 頭を使い続ける習慣になる

読書のように頭を使う活動が多い人ほど、年をとってからの記憶力や思考力の衰えがゆるやかだった、という研究があります。

アメリカのラッシュ大学の研究(Wilson ほか, 2013)では、毎年、記憶や思考のテストを受けていた高齢者のうち、亡くなった294人について調べました。

その結果、子どもの頃や中年期、そして高齢になってから、読書や手紙を書くといった頭を使う活動が多かった人ほど、衰えがゆるやかでした。この関係は、亡くなった後に調べた脳の変化を考慮しても見られました。

ただし、これは「関連が見られた」という研究です。読書をすれば衰えを防げる、と証明されたわけではありません。それでも、何歳からでも続けられる頭の使い方として、読書は取り入れやすい習慣です。

7. 本を読む人は、長生きの傾向がある

アメリカのイェール大学の研究(Bavishi ほか, 2016)では、50歳以上の3,635人を最長12年間追いかけました。

その結果、本を読む人は、読まない人に比べて、追跡期間中の死亡の相対的なリスクが20%低いという関連が見られました(調整後のハザード比0.80)。年齢や性別、学歴、健康状態、資産などの違いを統計的に考慮した数字です。

本の読書時間と生存との関連は、新聞や雑誌の場合より強く見られました。ただし、生活習慣や健康状態の違いをすべて取り除けるわけではありません。

これは観察研究であり、「本を読めば寿命が延びる」と証明したものではありません。20%は寿命が20%延びるという意味でもありません。電子書籍やオーディオブックに同じ結果が当てはまるかも、この研究だけでは判断できません。

8. 寝る前の過ごし方を見直せる

寝る前に明るい画面を見続けて、予定より遅くまで起きていたことはありませんか。読む内容だけでなく、道具と時間も見直す余地があります。

Changほかの研究(2015年)では、健康な成人12人が、就寝前に最大輝度のiPadで読む場合と紙の本で読む場合を、それぞれ5晩ずつ、1晩約4時間経験しました。iPadの場合に、寝つくまでの時間が長くなり、メラトニンの分泌が抑えられ、翌朝の覚醒度が低くなりました。

参加者が少ない実験室での結果で、日常の短時間の読書やすべての端末にそのまま当てはめられません。Kindle Paperwhiteの電子ペーパー画面を調べた研究でもありません。

寝る前に読むなら、睡眠時間を削らず、明るい画面を長く見続けない工夫を。日中はスマホ、夜は紙の本など、自分の暮らしに合う使い分けを試せます。読書を不眠の治療として勧めるものではありません。

9. 一冊ごとに、別の人生を体験できる

人生は一度きりです。けれど本を開けば、生まれた時代も、住む場所も、年齢も違う誰かの人生を、その人の目線で生きることができます。

自分では選ばなかった道を歩く人の物語は、「こんな生き方もあるのか」と、自分の毎日を見直すきっかけをくれます。

10. 自分のペースで、何歳からでも始められる

読書には、決まった時間も、特別な道具も、年齢の制限もありません。1日5分でも、週に一冊でも、自分のペースで楽しめます。

最近は、スマホで読める電子書籍も増えました。文字サイズを変えられる本なら、細かい字が読みにくくなった人でも、文字を大きくして楽しめます。

今日から、ひとつだけ

今日からできる、小さな一歩

最初の一冊は、肩ひじ張らずに選んで大丈夫です。読み切ることより、まず開いてみることから。

  1. 睡眠時間を削らない時間帯に、手元の本を5分だけ開く。
  2. 電子書籍が気になるなら、漫画でわかるKindleで読み方を確かめる。
  3. Ropodの本棚で、あらすじに興味を持った物語を一つ探す。
無限転生者、普通の人生が送りたい。の表紙

読む・聴く、物語を楽しむ

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老いた侍の冒険、知恵でものづくりをする物語、普通の日々を願う少年の物語。Ropodの本棚から、気になる一冊を探せます。

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出典・参考資料

資料確認日:2026年10月28日。以下は本文の根拠・参考にした資料です。具体的な取り組み方には、編集上の提案を含みます。